2013年3月28日木曜日

第11回「鳥取市民のソウルフード“鳥取とうふちくわ”の魅力とは?」その1

素朴で毎日食べたい味『鳥取とうふちくわ』。

その進化した味を求め、人気居酒屋へ。



鳥取市では江戸時代から食べられているソウルフード『鳥取とうふちくわ』。家庭ではそのまま切ってワサビかショウガ醤油で食べるのが一般的ですが、どのように料理になるのか、その真相を確かめるべく、食でまちおこしに取り組む市民グループ『鳥取とうふちくわ総研』から教わった鳥取市にある「居酒屋ぐらっちぇ 本店」を訪れました。




店内には市民応援団『鳥取とうふちくわ総研』の面々。

メンバーが語る“オドロキ”のメニューとは?



店内に入ると何やら人影が。近づいてみるとそれは『鳥取とうふちくわ総研』の所長、マスコットキャラ「とうふちくわ君」でした! 実は今回の目的である“オドロキ”メニューは所長もオススメだとか。早速同席させてもらい、料理を待つことにしました。


やってきたのはモサエビが豪快にのった揚げシュウマイ!

果たしてこれが「鳥取とうふちくわ料理」なのか?




目の前に現れたのは『モサ海老のあっとろしゅうまい』というメニュー。上にモサエビの身がのったシュウマイは、キツネ色に揚げられておいしそう。でもちょっと待った、これのどこが「とうふちくわ料理」なのか?
「このシュウマイの本体が『鳥取とうふちくわ』なんですよ」(鳥取とうふちくわ総研・所長 植田英樹氏)
なんとこの逸品、中身が「とうふちくわ」だったのか。しかもそれだけではないようだ。
「とうふちくわをシュウマイの長さ(高さ)にカットして、その中にブランド長芋の「ねばりっこ」を詰めて、それを餃子の皮で巻いてモサエビの身をのせて揚げてるんです」(同所長談)
カタチはシュウマイ、それでいて“とうふちくわ”。なるほど、これは見た目以上の“オドロキ”アイデア料理だったんです。


        

外パリッ、中フワッ。柔らかいとうふちくわの食感はそのまま。

複雑で絶妙な味のハーモニーが絡み合う新感覚料理。




パリパリの皮の中は、ふっくら柔らかいとうふちくわと風味豊かな「ねばりっこ」がしっとり絡むやさしい味。そこにモサエビのしっかりした甘みがくわわり、なんとも深い味わいが口に広がります。
ちなみにこのネーミングは鳥取弁の「あっとろし(びっくりするの意)」+「しゅうまい」を合わせたもの。その味わいも「あっとろしゅうまい」の「あっとろし!」な逸品です。


        

素朴なとうふちくわだから地元食材との相性もいい

あなたも“アナ”ただけのオリジナル料理ができるかも



江戸時代に生まれた『鳥取とうふちくわ』ですが、その味わいは100年の時を経た平成の今、“オドロキ”グルメに進化したようですね。「あっとろしゅうまい」は店でも人気で、特に女性からのオーダーが多いとか。
「鳥取とうふちくわ総研」によると「鳥取とうふちくわ料理は一度食したらハマる」とのこと。
シリーズラストの次回は、もう1軒「鳥取とうふちくわ料理」を紹介しましょう!


        

          
         


「モサ海老のあっとろしゅうまい(690円)」/居酒屋ぐらっちぇ 本店」(鳥取市)
2012年から提供。シュウマイで使ったモサエビの頭は素揚げにして皿に添えられており、見た目は豪快で男性的。しかし中身は柔らかいとうふちくわの特徴を活かす仕事がされた、女性的な繊細で上品な味。さらに隠し味(食感)に甘辛いオカキを砕いて入れてあり、その香ばしい食感も魅力。自家製柚子酢醤油とカラシをタップリつけて、幾重にも重なった味と食感のハーモニーをご堪能あれ!

住所:鳥取市弥生町107-2 ユキビル1F
営業時間:17:00~24:00(LO23:30)
定休日:日曜(月曜が祝日の場合営業、翌日休み)
電話:0857-29-5300

〈居酒屋ぐらっちぇ 本店〉の詳しい情報はコチラ


●取材メモ
取材時はまだ桜もツボミでしたが、ここ「居酒屋ぐらっちぇ 本店」は鳥取市のマチナカを流れる「袋川」土手沿いに面し、桜並木の名所が目の前に広がります。春は皆、期待に胸を膨らませる季節です。とうふちくわも新鮮な地元の食材と組み合わせることで、新しい食べ方の提案がどんどん出て、その楽しみ方もまだまだ無限大。まさに「見通しの明るい」未来が「鳥取とうふちくわ」にはある、とぐらっちぇの若き店主の取材を通じて感じました。


●観光情報-1
『袋川沿い土手桜並木』
鳥取市のマチナカを流れる「袋川」。ここに長さ約2kmほどの桜並木が植えられています。開花の季節にあわせてぼんぼりが点灯し、夜の川面に映る明かりと夜桜は市民の憩いの場となります。
・詳しい情報はコチラ
 社団法人 鳥取県観光連盟

●観光情報-2
『久松公園』(花見スポット)
久松山のふもとにあり、二ノ丸、三ノ丸跡などが残る国指定史跡である鳥取城跡下に広がる公園。敷地内には仁風閣や県立博物館などもあり、歴史的な景観とともに市民の憩いの場になっている。また公園内には400本を越える桜が植えられ、桜の季節は花見客でも賑わう。
・詳しい情報はコチラ
 社団法人 鳥取県観光連盟

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