2012年11月22日木曜日

第6回「ほっこり癒しの郷土の味、大山おこわと紅葉を楽しむ」その3


“オール大山”のおこわ定食


江府町大山おこわの旅、最終回の舞台は『門脇旅館』。

創業以来、奥大山を目指す旅人たちに安らぎを与えている旅館は、昭和の趣を残し旅情もたっぷり。
今回は、そんな旅館の一室にて、大山おこわと地元の恵み満載の定食をゆったりといただいてきました。
 


純和風のくつろぎの間に
山の恵みが姿を現す


今日レポートを行う編集部M曰く、「初めて来たはずなのにどこか懐かしい」。そう思わせる風情ある純和風の一室は、まさに正統派。
しばしノスタルジックな気持ちに浸っていると、ほのかに甘い香りとともに、お目当ての大山おこわの定食が運ばれてきました。

30年の伝統の味に
ココロもカラダも大満足


さて、いよいよ今回の主役、大山おこわのお目見え!
フタを開けると、ふわっと優しく甘めの出汁が香ります。
「元は地元のお祝いの席で作られていたもので、お客さんには30年ほど前から出しています。昔は鶏肉ではなく山鳥を使っていたんですよ」(代表)
鮮やかな黄色が器を彩る銀杏も地元で採れたもの。
もちもちのおこわは噛み締めるたびに優しい味わいが広がります。

なんとこちらのおこわ、実はおかわりもOK(一人一杯まで)。
代表曰く、「やはりおかわりされる方が多いですね」。
というわけでやはりここは、元気よく「おかわり!」といきましょう。


おかずは全て旬の幸
これぞ秋の味覚三昧


さて、大山おこわと同時に目を奪われるのが、ずらり並んだ多彩なおかずたちです。
カラッと揚がった天ぷらの盛り合わせは、きのこ、春菊、さつま芋、柿の4種。ハヤトウリの酢の物、大根となめこ(天然もの!)の炊き物、春菊の和え物の小鉢に、吸い物にはすりおろした山芋が入ります。
もちろん全て地元産。まさに、大山の恵みの豊かさを実感する逸品ですよ、これは。


暖かみあふれる手作りの味はカラダにスッと入っていき、気づけば完食。
「なんだか体が軽くなったような気がしますね」(本サイト調査員M

なお、希望すれば日野川で採れた川魚などさらなるボリュームアップも可能。おこわは持ち帰り用もあります。
大山の恵みをカラダ中で感じた一日でした。


「大山おこわ定食」1000円~(門脇旅館/江府町)
※要予約、内容応相談(価格に変動あり)




取材メモ
玄関から「大山おこわ」の文字がお出迎えしてくれる『門脇旅館』は、まるで我が家のようにくつろげる雰囲気。旅人に愛される一店だ。
スキーに渓流釣り、トレッキングなどレジャーに向かう人達をもてなしてくれるのは、山菜、川魚など江府町の旬の幸の数々。
30年続く、ほのかな甘さと出汁の香りも印象的な大山おこわの定食をいただけばココロもカラダもリフレッシュ間違いなし。


●店舗情報
住所:日野郡江府町江尾2064
営業時間:10:0014:00
定休日:不定休
電話番号:0859-75-2053

観光情報
紅葉が終われば、次に奥大山を包むのは一面の銀世界。
雄大な大山の自然をバックにしたゲレンデを滑れば気分も爽快だ。


2012年11月15日木曜日

第6回「ほっこり癒しの郷土の味、大山おこわと紅葉を楽しむ」その2



伝統食の新たなる進化!“片手で”食べられる大山おこわ


戦国時代から続く伝統を持つ、江府町の大山おこわですが、実は平成も“20を過ぎた今、ニューフェイスが誕生しているんです。
それが、「2010とっとりバーガーフェスタ」にて、奥大山会場でグランプリを受賞したという輝かしい経歴を持つ『岡本旅館』の「大山おこわ飯(はん)バーガー」。
大山おこわを提供する旅館が自ら作る、名物バーガーのすべてをまるごとお見せします!





今回の舞台、『おかもと旅館』は、米子道伯備インターから3分、JR江尾駅から徒歩2分という観光にも便利な立地。
アットホームな雰囲気に、長期滞在する人も多いとか。

そんな旅情を感じさせる旅館が創作したバーガー”、その全貌がいよいよ明らかに!
さっそく、調理場にお邪魔して調理の模様を撮影させていただきました。



もっちり、パリッとバンズの秘密は
絶妙加減の押し焼き

まずはバーガーの大黒柱であるバンズ作りから。
地元のもち米にシイタケ、ニンジンなどの野菜の入る自家製大山おこわを型に入れ、押しつぶして成形。
食べやすいようしっかり形を作り、かつ大山おこわのもっちり感をほどよく残すためには「きつすぎてもゆるすぎてもいけない」という、ここ(成形)での力加減が非常に重要なのだそうです。

そして形を整えたバンズは、よく熱した鉄板の上で焼きパリッと仕上げます。
もうこれだけで十分に美味しそうなバンズが出来上がりました。


甘辛和牛に山椒マヨソース、
おこわで挟めばできあがり!

「大山おこわ飯バーガー」のもうひとつの主役は鳥取和牛。こちらは地元の加工品生産者団体「美用レディース」の焼き肉のタレで甘辛く炒め、味の決め手はピリッとスパイシーなトッピングの自家製山椒マヨネーズ。
最後にゴマをふりかけて、大山おこわ飯バーガー、ここに完成!

特別インタビュー
「大山おこわ飯バーガー」の誕生秘話を、『おかもと旅館』代表・岡本健二さんに聞いてみました。



★「大山おこわはそれだけで完成されているものなので、具材選びに苦労しました」(岡本さん)


バーガー片手に大山へ出かけよう

400年の歴史を経てついにバーガーへと進化を遂げた大山おこわ。
「いつでもどこでも手軽に食べられる」のがバーガーの魅力。
大山おこわ飯バーガー片手に紅葉の大山へ出かけ、大山おこわ、紅葉という二つの名物を同時に楽しんではいかが。






「大山おこわ飯バーガー」(400円)/おかもと旅館(江府町)※要予約





取材メモ
2010年の「とっとりバーガーフェスタvol.2」の奥大山会場にてグランプリを受賞。
それ以来味の追求を続け、現在では地元加工品生産者団体「美用レディース」のタレを使用するなど、さらにご当地度をアップ。
甘辛く炒めた鳥取和牛は大山おこわと相性抜群、さらに自家製の山椒マヨネーズがコクに、ピリッとした刺激をくわえ、一度食せばクセになる旨さ。
鳥取県西部を中心に食のイベントへ出展することもあり、着々とファンを増やしている。

写真下は、持ち帰り用の「おかもと旅館の大山おこわ」(500円)。
50年間守り続けるほのかに甘い優しい味わいに、定番の鶏肉や油揚げのほか地元の旬の山菜も入り、地元の恵み満載だ。お土産にもぜひ。

住所:日野郡江府町江尾2051
営業時間:8:0020:00
定休日:不定休
電話番号:0859-75-2222



観光情報

片手にバーガーを持ったら、もう片方の手にはぜひ“カメラ”を
大山No.1の絶景スポット「鍵掛峠」や日本最大級のブナの原生林、日野川の清流など四季折々で変化する名所を数多く有する江府町は、絶好の撮影ポイント揃いなのだ。



2012年11月8日木曜日

第6回「ほっこり癒しの郷土の味、大山おこわと紅葉を楽しむ」その1


大山おこわ発祥の地にて、120年以上続く伝統の逸品『米子屋』


中国山地の広がる鳥取県にて、この秋、豊富な山の幸と合わせて楽しみたいのが、西日本有数の名所、大山(だいせん)の鮮やかな紅葉。
中でも美しいとされるのがここ江府町奥大山エリア。そしてこの江府町には実は重要な名物があるのです。それは、戦国時代から続く長い歴史を持つ郷土料理『大山おこわ』。

元々は江尾の城主が領民たちに教えたことから広がり、ハレの日にそれぞれの家庭で作られていたと伝えられる逸品。近年ではこの郷土の味をもっと県外にも広げていこうという動きも盛んになっています。
今回は、百貨店や食のイベントにも数多く出展し、積極的に江府町の大山おこわをPRしている『米子屋旅館』にて、大山おこわの“美味しさ”と魅力に迫りますッ!




明治創業の老舗旅館にて
伝統の味をいただきます!


『米子屋旅館』の創業は明治18年。
古くから旅人に愛されてきた老舗旅館は、店構えも趣きあふれる佇まい。
今回の案内役は20135月に鳥取県で開催される『第64回全国植樹祭』のマスコットキャラクター、鳥取県(ト)と樹(キ)を合わせ、後ろ姿は大山をモチーフにしているという「トッキーノ」、そしてPRキャラバン隊の寺尾さん。
実はトッキーノは「しいたけが大好き」とのこと、レポートに向けて気合十分!樹の如く“根幹”はしっかり、“ゆるく”はないレポートでお届けします。





地元産もち米を具と合わせ、蒸し上げる



具材は前日に下ごしらえをした鶏肉、コンニャク、ゴボウ、シイタケといった山の幸、そして水車で鬼皮を剥くという大きな栗。「毎年、この時期に家族総出で、地元の皆さんにも手伝ってもらって栗の下ごしらえをしています」(米子屋代表・江本由美さん)という、実に手間ひまがかけられているのです。
この具としょうゆ出汁、地元のもち米を混ぜ合わせ、約1520分蒸し上げます。



400年の歴史を誇る「大山おこわ」、その真相を米子屋代表の江本さんに聞きました。


★「すごくお米が美味しい、栗が大きくて美味しい、と県外の方にも好評頂いています」(江本さん)。関東方面から発送の依頼も多いとか。





食欲そそる出汁の香り、フタを開ければそこには山の恵み


15分経過し、いよいよ蒸し上がりの時!
せいろから上がる蒸気からは、山菜と炊きたての米、そして出汁が合わさったいい香りが漂います。
「蒸し上がったら、味のムラをなくすためしっかりと混ぜるのが美味しくするポイントです」(江本さん)

目の前にやってきたホカホカの大山おこわに大喜びのトッキーノ。
しかしここはレポート、言葉が必要ゆえPRキャラバン隊の寺尾さんに実食をお願いしました
「大山おこわ、初めて食べました。具にもご飯にも出汁の優しいお味がしっかりついていますね。森の恵みを感じます!」(寺尾さん)




立派なクチバシでしっかり完食、トッキーノも大満足!


続いては、トッキーノもクチバシにおこわを運んでもらってパクリ。
「うれキーノ!美味しくって羽が取れちゃいそう!」と大好きなシイタケも入った出来立ての大山おこわに“ご満悦”。
羽をバサバサ揺らして、美味しさを全身で表現してくれました。ありがトッキーノ!

大山おこわから大山の恵みをもらったトッキーノ。「これからますます元気に植樹祭のPR活動に励んでいけそうです!」

「大山おこわ定食」(1260円)/米子屋旅館(お食事処 米子屋)(江府町)









●取材メモ
120年受け継がれる「米子屋」の大山おこわは、地元産もち米に野菜も県産。
自然で優しい甘さはこれぞ“ふる里の味”、さらには水車で鬼皮を剥く大きな栗の絶妙なホクホク食感も魅力のひとつだ。
同館のある江尾(えび)地区は、清流・日野川と船谷川が合流し、東には大山を望む自然豊かな宿場町。ゆっくりと癒しのひとときを過ごそう。

住所:日野郡江府町江尾2000
営業時間:11:0014:00
定休日:第2・4日曜(予約の場合営業)
※上記営業時間、定休日は食事のみの場合です。宿泊については別途ご確認ください。
電話番号:0859-75-2400

店舗の詳しいデータはこちら


奥大山は紅葉シーズン真っ最中。大山おこわをいただいてひと息ついたら、奥大山までドライブして紅葉狩りを楽しんでみよう。


●特別動画
それでは最後に、今回の案内役、トッキーノが活躍する第64回全国植樹祭のPR動画をどうぞ。


また、収録の模様はトッキーノのブログでも紹介いただきました。こちらもチェック!
トッキーノ日記



2012年11月2日金曜日

第5回「“飲み干し系スープ”の魅力に迫る!鳥取牛骨ラーメン巡り」その3

日本初!『牛骨ラーメンバーガー』の人気の秘密を探る

訪れたのは琴浦町の『元祖・琴浦ラーメン たかうな(以下、たかうな)』。様々なイベントで人気の同店オリジナル『牛骨ラーメンバーガー』が店内で食べられるのだ(特製スープ付き・500円/1日限定30食)。



ラーメンか? バーガーか? その真相に迫る!

一度見たら脳裏に焼き付く“独特”バーガーはどうやって調理されているのか。そこで本企画はやりました。今回その『牛骨ラーメンバーガー』の発案者である「たかうな」の店長・山根武さんにお願いして、撮影の特別許可をGET。本人の解説付きでお届け!

●牛骨ラーメンバーガーのできるまで
〈麺をバンズに〉
・茹でて水気を切った麺と、ラーメンスープのベースとなる醤油ダレをしっかり絡める。
・つなぎとなる小麦粉をまぶし、これもしっかり絡める。
・温めたフライパンに、麺をバンズの形に成型してじっくり弱火で焼いていく。
 (ラーメン1人前の麺でバーガー2個分のバンズが出来る)


〈具材は牛、卵に手製スープ〉
・卵を焼き、目玉焼きを作る。
・牛骨スープを鍋で沸騰させ、タマネギ、東伯和牛(A4クラス)を入れる。
・サッと火が通ったら、溶かした片栗粉を混ぜてスープにトロミをつける。

〈フライパンで仕上げ〉
・焼き上がった麺バンズにモヤシ、青ネギをたっぷりのせる。
・先ほどの牛肉、タマネギをのせたら、スープをたっぷりかける。
・隠し味のコショウをふり、卵をのせてバンズで蓋をして出来上がり。



“牛骨ラーメンバーガー”はこれからも“コツコツ”と進化していく!?

「牛骨ラーメンをみんなに知って欲しい」という“牛骨ラーメン愛”が発端で2009年に誕生した「牛骨ラーメンバーガー」、全国ご当地バーガーの祭典『とっとりバーガーフェスタ』には第1回目から出展。ついには、12年の同フェスタで7位に入賞、鳥取県を代表する“ご当地バーガー”となった。その意味でも牛骨ラーメンのPR効果も十分果たしているといえるのだ。




●取材メモ
国道9号線沿線にある地元でも人気の食事処。山根さん自ら「完成した作品」という牛骨ラーメンバーガーをはじめ牛骨ラーメン鍋、牛骨カレーラーメンなどオリジナルメニューも多彩だ。今後は“進化”した牛骨ラーメンバーガーも期待できそうだ。また同店では、毎週水曜は小ライスのサービス、毎週金曜はラーメン大盛り無料とサービスも充実している。おみやげの牛骨ラーメンせんべいも販売中。

「牛骨ラーメンバーガー 500円(特製スープ付き)」
(店内での飲食の場合。テイクアウトはバーガー単体で400円)

元祖・琴浦ラーメン たかうな(東伯郡琴浦町)

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・元祖・琴浦ラーメン たかうな(がんそ・ことうららーめん たかうな)
住:東伯郡琴浦町逢束1068-1
営業時間:10:00~14:00(LO13:45)/17:00~22:00(LO21:30)
定休日:月曜(祝日の場合昼のみ営業)
電話:0858-53-2550

〈元祖・琴浦ラーメン たかうな〉の詳しい情報はコチラ↓

牛骨ラーメンバーガーを食べたら、琴浦町の注目スポットをドライブしよう。
琴浦町観光協会のホームページはコチラ↓