2012年10月25日木曜日

第5回「“飲み干し系スープ”の魅力に迫る!鳥取牛骨ラーメン巡り」 その2


鳥取県が誇る名湯、三朝温泉。
そこの新名物は中華仕込みの“牛骨”。


ここ三朝温泉は近年、上原多香子主演の映画「恋谷橋」でも脚光を浴びたばかり。今や恋人の集う“スイートスポット・恋谷橋”からほど近いバス通りに面した『味処 華』にて“中華の料理人”が作る牛骨ラーメンを食しますッ。



横浜で修行をした料理長。
そのもうひとつの顔とは!?



店内に入ると「いらっしゃいませ」と優しい笑顔がお出迎え。その声の主は…なんと地元の人気情報番組『土曜日の生たまご』のレポーター「みんみん」さんではないか! 実は彼は『味処 華』の料理長で、中華の本場・横浜で修行した本格派なのだ。


料理長“自画自賛”の絶品スープ。
それはココロ落ち着くやさしい味。



本連載は通常取材スタッフがレポートするのだが、今回は(レポートの)“プロ”のみんみんさんが、自ら作った牛骨ラーメンをレポート! 実はコチラ華の牛骨スープは店の料理のベースとなるもの。「あまり“牛骨”っぽさを前面に出したくなかった」と、まさにスッキリスープだ。
では、人気レポーターの“作って食べる”前代未聞のレポートをどうぞ。



温泉と牛骨ラーメン、
これぞ温泉の新たな楽しみ!!


「また来たよ、とフラッと寄られる県外の常連さんも多いです。温泉で汗をかいて小腹が空いたら、牛骨ラーメンと冷たいビール、これが最高です。その後は温泉街をゆっくり散策して欲しいですね」(みんみんさん)
牛骨ラーメンは“ふるさと”の味なのだ。





●取材メモ
名湯・三朝温泉の温泉街にあり、県内外のお客で賑わう中華料理店。焼肉から創作料理までジャンルに縛られないメニューも豊富だ。
牛骨スープは「誰にでも食べやすいように」と、コクとスッキリのバランスにこだわり、甘~い香ばしさもある味が特徴的だ。三朝温泉水を練り込んだ中太ちぢれ麺との相性もいい。自慢の県産豚チャーシューもじっくり噛みしめたい。



〈味処 華〉 ラーメン 550円
住:東伯郡三朝町三朝791-17
営業時間:11:30~14:00 17:00~23:00
定休日:水曜
電話:0858-43-0006



牛骨ラーメンのあとはコツコツ三朝温泉街を歩いてみよう。


2012年10月10日水曜日

第5回「“飲み干し系スープ”の魅力に迫る! 鳥取牛骨ラーメン巡り」その1(後編)


60年間愛される透明スープ「お食事処 香味徳」


国道9号線沿い、琴浦町赤碕にある「「お食事処 香味徳(かみとく)」は、昭和14年創業の老舗。
創業以来60年間変わらないその味を求め、週末になれば観光バスで大勢の観光客が訪れる。
牛骨ラーメンを知るにはまずはここから。いざ牛骨ラーメンの旅へ出発!




昭和の風情を残す、昔ながらの食堂

「中華そば お食事処」の看板が目印。
休日の昼時には、広い駐車場がいっぱいになることも。



スープは透明、具はモヤシとチャーシュー、そして煮玉子

寸胴いっぱいの黄金色のスープに、トッピングをのせて完成。
透き通った黄金色のスープから、中太の麺がちらりとのぞく。
スープの隣では今まさに牛骨が煮込まれている真っ最中だ。



★「しっかりアクを取るのが大事」と語るのは二代目店主・紙徳武男さん。やはり牛骨ラーメンはスープが命なのだ。





香ばしい香りに、ギュ~ッと鳴る胃
中太ちぢれ麺はスープとの絡みも抜群

今回のレポートは、県中部の牛骨ラーメンは初めてだという「牛骨I子(うしぼねあいこ)」さん。
牛ならではの甘く香ばしい香りとともにやってきたラーメンに、「早く食べたいです!」と目を輝かせる。
まず一口目にゆっくりとスープをいただくと、「お、牛!」とさらに目がキラキラ。
「コシのある麺がスープに合います。具もシンプルでいい!」
喉をスッと通るあと味も手伝って、スープが快調にゴクゴクいけてしまう牛骨さんであった。



最期の一滴まで飲み干す!さて感想は?

思い切って丼を持ち上げて飲み干し、見事に完食!
「モーたまりませんでした!あと一杯ぐらいいけちゃうかも」(牛骨さん)
ちなみに牛骨さん、次はどこに行こうかと、「牛骨ラーメンMAP」片手に検討を始めていた。すっかり牛骨ラーメンのトリコになったようだ。
「モー骨まで愛します!」




<最後に、前編に登場いただいた牛骨ラーメン応麺団より、画面の前で「牛骨ラーメンが食べたい!」と思われているであろう読者の皆さんへのメッセージをどうぞ。>






「中華そば(並)」(500円)/(お食事処 香味徳)(琴浦町)




取材メモ
平日は地元から、休日は観光バスなどで県外からと、幅広く愛される牛骨ラーメンの名店。
60年続く味は、12時間、アクを丁寧に取りながら煮込むことで実現するスッキリ透明スープが特徴。
「県外からのお客さんには、『想像していたより食べやすくてよかった』という声もいただきます」(店主・紙徳武男さん)
取材の並盛りのほか、大盛りや半分サイズもあり。ごはんものとのセットもオススメだ。

住:東伯郡琴浦町赤碕1979
時:11:0021:00OS20:30
休:月曜(祝日の場合営業、翌日休み)
0858-55-0003

店舗の詳しいデータはこちら



『香味徳』まで来たら、すぐ近くの菊港先東突堤に立つ、彫刻家・流政之先生作の『波しぐれ三度笠』の像にも行ってみよう。鮮やかなライトアップに彩られる、夏の夜が特にオススメ。

琴浦町ホームページへ


第5回「“飲み干し系スープ”の魅力に迫る! 鳥取牛骨ラーメン巡り」その1(前編)


天高く腹肥ゆる秋、すっかり涼しくなり、汁物、特に湯気の沸き立つ熱々ラーメンの恋しい季節の到来である。
今、鳥取県でラーメンといえば、香ばしい牛骨の香りに、あと味スッキリしたスープの「牛骨ラーメン」。
その誕生は第二次世界大戦後、満州から引き揚げた際に覚えた「牛と豚で取ったスープ」を米子市「満州味」にて再現したものであるという説が有力だ。

長~い歴史を持つ牛骨ラーメン。ゆえに今回はおなじみのゆるキャラではなく、全国に牛骨ラーメンを広めるべく活動している市民団体「牛骨ラーメン応麺団」のインタビューを交え、ボリュームたっぷりの前後編でお届けしよう。


お話いただいたのは、応麺団団長の米田良順氏、牛骨ラーメン店「たかうな」の店主であり、応麺団団員でもある山根武氏、応麺団団員佐々木禎氏の三名だ。


<その1 牛骨ラーメンの「歴史」>

そのルーツは、遠く中国は「満洲」。
実は“グローバルな麺”だったのである。


<その2 牛骨ラーメンの「特徴」>

「各店にそれぞれの味があるのが特徴」。
グルメ“旅”というテーマに最適なのだ。


<その3 牛骨ラーメンの「現在」>

ここ1~2年で提供店舗は急増し、新たな商品も続々誕生しているという。

(紹介商品には、応麺団の監修ではないものも含まれます)

<その4 牛骨ラーメンの「これから」>

進化し続ける牛骨ラーメンからは、まだまだ目が離せない。



牛骨ラーメンのスープよりも熱〜いトークをくださった、牛骨ラーメン応麺団の皆さん、ありがとうございました。

さて、それではお待たせしました。

牛骨ラーメンについてしっかり勉強したところで、後編から「牛骨ラーメン店探訪」へGO


後編へつづく。