2012年9月14日金曜日

第4回「儀式をお忘れなく! 鳥取のチャンポン」 その3



倉吉の町並みを見続ける老舗の味。
それは世代を超えて愛されるやさしい一杯だった。「レストラン 三日月」



雲の隙間からのぞく日差しはまだまだ夏の余韻を残している。食欲も戻らない日々が続くがこんな時こそ野菜がたっぷり取れる昼食が欲しいものだ。そんな時にピッタリなのが野菜豊富な「チャンポン」だ。
よし!今日はチャンポンを食べよう!


昭和が残る倉吉のマチナカにある、
入口のショーケースが懐かしいレストラン


訪れたのは倉吉市、創業昭和31年の老舗『レストラン三日月』だ。こちらはハンバーグや牛骨ラーメンでも有名だが、昭和40年代後半から提供している「チャンポン」にも根強いファンが多い。もちろん“たっぷり野菜にトロ~リあんかけ”スタイルの鳥取流。
今回、特別に許可をもらって、調理シーンを撮影させていただいた。



強火で一気に、そしてやさしく。
夏野菜もはいる、たくさんの野菜。


しっかり温めた鍋に葉もの以外の具を入れ強火で一気に炒めていく。今の時期は夏野菜の「なすび」が入る。しばらくして葉ものを投入し更にかき混ぜていく。そして味を整えていく。その様は、炎も上がり、調理人対具材の“真剣勝負”だ。




ラーメンにも使われる“牛骨スープ”投入。
水を得た魚のように彩り鮮やかな具材が鍋の中で踊る。


十分に火が入ったところで“中部の味”が加えられる。「牛骨スープ」だ。仕上がりの味を決めるこのスープこそが“人気の秘密”だ。そしてスープの入った鍋は炎の上で素早く、そしてじっくり煮込まれていく。



いよいよ仕上げ。
トロトロあんが艶やかなスープ。


いよいよ佳境に。牛骨スープにあんがかけられる。全体に馴染んだらすばやく火を落とす。余熱の中でスープは麺がゆであがるのを待つ。




麺を覆い尽くす艶やかなあんスープ。
三日月流“牛骨チャンポン”の完成。


大鍋の中で自由に泳いでいた麺を皿に盛り、完成したスープがたっぷりかけられていく。なにげない作業だが、よく見ると色彩と見栄えを意識した盛り付けをしている。この些細だが、テーブルに届いた時、客の心を一気に引きつける気配りが“料理人のプライド”なのだろう。



季節の野菜もはいる、野菜たっぷりの一杯。
牛骨スープがやさしい、女性に人気の“倉吉の味”。


テーブルに運ばれてきたチャンポンは、彩り鮮やかな野菜などの具材があんによりツヤツヤと輝き、見た目はゴージャス。しかし、箸を入れるとあんが抵抗して食べられるのを拒んでいる様でやんちゃな一面も持つ。そこもチャンポンの魅力なのだが。
さて、味だが、やはり牛骨スープの魅力が引き立つ。野菜の甘味と競演したとても優しい味で、箸を進める手が止まらない。プリプリで大きめのエビを食べるタイミングを計りつつ、あんを絡めて麺を食べていく幸せなひとときだ。「女性に人気がある(店主)」のもうなずける。

●ちゃんぽん 750円/レストラン 三日月(倉吉市)





●取材メモ
 倉吉の町を見続ける老舗の味は、世代を超えた庶民の味。親から子へ、そしてその子が大人になって来店しても変わらない味を提供していく。今では少なくなった光景が、ここにはまだあった。味と共に記憶に残るレストランだ。店の空気もまた「おいしい味」を演出する。

住:倉吉市新町3-2334(市営新町駐車場隣り)
営:11:30~15:00(LO 14:30) 17:30~22:00(LO 21:30)
休:火曜
☎0858-22-3586





☆今回はチャンポンの取材だが、牛骨ラーメンとともにイチオシなのが「ハンバーグステーキ」。素材、作り方、仕上がりすべてにこだわる逸品は、肉の味がしっかりと口に残る。「かつて、年老いた母親を病院へ行く途中で食べさせたらえらく気に入り、それから連れてくるたびにいつもハンバーグをペロリとたいらげる(常連さん)」ほど。


●懐かしくも美しい町並みが並ぶ『白壁土蔵群』で有名な倉吉市の観光情報はこちらのHPにもアリ。 『倉吉観光情報』


2012年9月6日木曜日

第4回「儀式をお忘れなく! 鳥取のチャンポン」その2


西のチャンポンといえばコチラ!「味処 四季」


“あんかけチャンポン”のパート2は、県西部日野町が舞台。米子からクルマで約30分、わざわざ食べに行く人が絶えない、山あいのマチの“名店”で出会った逸品は、いや~実にビッグな逸品だったのだ。





●県西部人の御用達チャンポン
それは山あいの食事処に

実はこちらの「四季」、県西部の人々に「チャンポンといえば」と聞くと真っ先にあがってくる“御用達店”なのである。その人気の秘訣は「野菜満載の具と絶妙のトロミあん」(常連)。一見するとそばや山菜がメインと思える店舗だが、入ると壁にはチャンポンをはじめ多彩なメニューが“チャンポン”の如くズラリ。





●特別公開、鳥取のチャンポン
 あんかけの“技”見せます!

ついに見せます!「鳥取のチャンポンのできるまで」。四季のチャンポンは実にスピーディ、麺を茹で始めると同時にたっぷりの野菜を炒めていく。そしてハイライトは「玉子とじ」のあん。口のスッと入っていくそのあんは「昼の忙しい人のために、トロミを強くしない」(店主・。生田俊一さん)という気遣いの賜物ナリ。




●一杯で食事“大完結”!
 九州人もヤミツキな逸品

「どうぞ」と持って店主が持ってきたのは、ご覧のとおりビッグなチャンポン。皿の幅は30センチ! くわえて野菜もたっぷりで、玉子の鮮やかな黄色に食欲が湧いてくる。それにしてもこの具の充実ぶりは、この一杯で“定食”と呼びたいほど。“天高く腹肥ゆる”秋にピッタリの一杯、さぁいただきますッ!





「ちゃんぽん」(750円)/味処 四季(日野町)







●取材メモ
季節の野菜に、時期によってはごごみなどの山菜も入る“充実”の一杯。牛骨ベースのスープはコクがありながらもスッキリで、「(本場)九州の人からも“こっちの方が好き”と言われたこともありますよ」(店主・生田さん)と、ファンになる人が絶えない。このボリュームだが、あと味のよさに気がつけば完食してしまう。小600円、もっと食べたい人にも大850円もあり。

住:日野郡日野町野田277-8
営:11:00~14:00、17:00~22:00(日曜・祝日は早じまいの場合あり)
休:月曜(休日の場合営業、翌日休み)
0859-72-1586

店舗の詳しいデータはこちら

☆食事処だけに、そばや一品料理も美味。これからの季節なら鍋もオススメ。地魚を使った鍋は、魚の新たな美味しさを発見できる可能性大。

 

●秋の日野路は雄大な奥大山の景色に、紅葉、また新そばなど多彩な楽しみが揃う。出雲街道沿いの宿場町・根雨(ねう)のまち歩きも楽しい。日野町の観光はコチラ



2012年8月30日木曜日

第4回「儀式をお忘れなく! 鳥取のチャンポン」その1


第4回「儀式をお忘れなく! 鳥取のチャンポン」


鳥取のチャンポンには食べる前に儀式アリ

九州とは別世界、ニッポンのチャンポン発見!



 まだまだ暑いが、暦の上ではもう秋。そして秋とくれば…1年で最も胃が活発に動く時でもある。そんな時にぜひ食して欲しいのが今回の鳥取“チャンポン”である。
しかし鳥取でチャンポンと聞いて、「そうだ!」という人は相当少ない。実は鳥取県民で「鳥取のチャンポンはよそとは違う」と思っている人は(ほんの1年ほど前までは)皆無に近かった。では鳥取のチャンポンとどんなものなのか。その定義(編集部作成)を発表しよう。


(鳥取のチャンポン三原則)

●スープではなくとろみのある“あん”をかける

●味は醤油系がメインだが、味噌やカレー味もあり

●食べる時はかき混ぜて麺を絡めてからいただく


そう、鳥取のチャンポンは九州のそれとは異なる、中華麺に具たっぷりの“あん”がかかった麺料理なのである。よって注文して出てきた時、丼に麺は見えずアツアツのあんがたっぷり盛られているのだ。これこそ鳥取のチャンポン! “食欲の秋”先取りで食べに行くのだー!



鳥取のチャンポンを知るならまずココ「丸豊食堂」


“あんかけ”である鳥取のチャンポンはもうひとつ大きな特徴がある。それは食堂のメニューということだ。つまり鳥取においてチャンポンは特別な時に食べるものではなく、ごく普通に、昼食に“いつものチャンポン”と等身大に注文するものなのである。
その代表格といえるのが鳥取市のマチナカにある「丸豊(まるとよ)食堂」だ。鳥取県の新キャラ「リトット」とともに、鳥取のチャンポンの魅力を探りに出発なのだ!


●鳥取のチャンポンは“違う”
マチナカの食堂で証明


今回の案内は『とっとりアニカルまつり』の公式イメージキャラクター・リトット。「まんが王国・とっとり」を推進する鳥取県の中で“萌え系”の彼女は、今回のロケが“チャンポン”と聞くや否や「鳥取のチャンポンはよそと違うのだぞ」と、意外と“チャンポン通”の言葉。いざ鳥取の老舗食堂「丸豊」に潜入!

●鳥取のチャンポン
キーワードは“あんかけ”



創業は大正12年、正真正銘の老舗「丸豊食堂」。小上がりの座敷に座ったリトットは、早速鳥取のチャンポンについてスタッフにウンチクを披露。が、その後「ココは初めて来たんだぞ、実はチャンポン食べるの初めてだぞぉ」。ん!チャンポン通じゃなかったのか…ま、その分“正直”なコメントに期待しよう。


●公開!鳥取チャンポンの“儀式”
これをしないと食べられぬ!?

丸豊のチャンポンの第一印象は「あんたっぷり!&麺が見えない!!」。麺はあんの中に“お隠れ”なのだ。よって食べる前には“儀式”が必要となる。そう、箸をグッと入れて「麺をあんと絡める」のである。絡め方は一気にいくもよし、徐徐にやるもよし。リトットはご覧のとおり“一気に混ぜて”いただきますッ!




●あんが絡むと麺が“進化”
これぞ鳥取のチャンポン!

あんが絡んだ麺は輝き、なおかつ出汁の旨味もしっかりついて、これはもう立派な“おかず”。アップで撮影していた本サイト主宰・元TVチャンピオンの植田がたまらずひと言。「食べさせて!」。実家は丸豊から歩いて5分という鳥取人の植田曰く「あんがスッキリ味で、麺が進むんです」。これにはリトットも同意見。


“あん”はトンコツ、鶏ガラ、野菜の天然素材の出汁に豚肉、タマネギ、モヤシ、ニンジン、キャベツ。「シンプルですよ。出汁と具は(二次大戦後まもなくの)誕生以来、ずっと変わっていません。手づくりですね」(店主・西山愛子さん)。



●初食のリトットもハマった
“本当”の「チャン・ポン」

「あんのトロミが絶妙で麺に絡んで美味しい。モヤシの食感も◎、毎日でもいけるぞぉ」。リトットは丸豊のチャンポンに太鼓判。「あんの濃度は気を使いますね。(量も)麺とちょうど“なくなる”ようにしています」(西山さん)。ちゃんと計算されているのが鳥取のチャンポン。それを聞いて膝を“ポン”と打つリトット。「本当の“チャン”“ポン”なんだぞ」








「ちゃんぽん」(580円)/丸豊食堂(鳥取市)

●取材メモ
メインともいえる“あん”は、半世紀にわたり不変のトンコツ・鶏ガラ、野菜でとる天然出汁がベース。いわゆるあっさり味の中にじっくり旨味が溶け込み、「夏でも汗をかきながら(笑)召しあがる方も多いですよ」(店主・西山愛子さん)という人気の逸品。特にここ1年ほどは県外客も“ご指名”で訪れるという。最近ではミニ玉子丼が付いた「ちゃんぽんセット」(840円)も人気。店内はまさにザ・食堂。丼ものなどもお試しあれ。

住:鳥取市本町2-212
営:11:00~15:00
休:日曜・祝日
0857-22-4089


店舗の詳しいデータはこちら









★常連の間で人気のオーダーは「ちゃんぽん&おにぎり」。実はおにぎり(140円)はメニューは乗っていないウラの品。あんを味わいながらいただけばミニミニ“中華丼”。11年にデビューした「海鮮ちゃんぽん」(680円)のファンも増加中だ。


●老舗・丸豊と併せて、鳥取の伝統“城下町鳥取”も散策してみよう。

丸豊食堂から徒歩で約5分

鳥取城跡(鳥取城跡のホームページへ)


「リトット」がイメージキャラクターをつとめる「とっとりアニカルまつり」はアニメカルチャー=アニカルを楽しむイベント。
今年「とっとりアニカルまつり2012」は9月8日、9日に開催だ。
とっとりアニカルまつりホームページへ




2012年8月10日金曜日

第3回「チャレンジ! 鳥取カレー挑戦記」その3


ブラックで“イカす”カレー「あじろや イカスミカレー」


 多彩な味が揃う鳥取カレーの中で、一度見たら忘れられない逸品といえばイカスミを使ったこの逸品だ。前の前に現れた瞬間にまずあがるのは「黒!」という“お約束”の言葉。04年のデビュー以来(初めて食べる人は)その光景は変わらない。
 イタメシではポピュラーなイカスミだが、その独特な香りはカレーとどう合うのか。本連載初、女性スタッフがレポート。



名物の名にふさわしい
ビジュアルインパクト大の品

店の前では日本海のマチらしく“イカ干しマシーン”が回っている。訪れた「あじろや」は山陰海岸の遊覧船を運航する「山陰松島遊覧」に併設する食事処。名物イカスミカレーは真っ黒なルウとイカリング、イカのくちばしフライと“イカ尽くし”。「初めて食べます。“お歯黒”は承知済みです。もちろん」(レポーターA)


イカスミとカレーが大饗宴
マイルドで“いける味”

「え~、こんなにイカスミとカレーは合うんですね」。辛さもマイルドで、レポーターA曰く「誰でも食べやすい。イカスミのクセは感じませんよ!」。「イカスミの生臭みをなくすのに苦労しましたけど、食べやすいカレーに仕上がりました。辛さも相当研究したんですよ」(責任者・川口江美子さん)


カレーのあとはスッキリ味
人気“イカスミスイーツ”

イカスミカレーに続く名物がコチラのイカスミソフト(250円)。多い日は500本近く出るという人気の品は「さっぱりして結構好み。2本いけるかも」(A)というテイスト。こちらも(イカスミの)調合にはこだわった品。「あまり黒いと引いてしまいますからね」(川口さん)。白いバニラと合わせたミックス(250円)も人気。


食べ歩きが楽しい
それが鳥取カレーなのだ

先にも述べたように「あじろや」の横は遊覧船の発着場。「山陰の松島」と称され、底までくっきり見える超美しい山陰海岸巡りとセットでイカスミの逸品を堪能してみよう。老舗から大盛り、個性派と3種を食べ歩いた今回の鳥取ご当地グルメ旅。夏だけじゃもったいない、年中鳥取でカレーを食べよう!












「イカスミカレー大」(650円)/あじろや(岩美町)※おみやげレトルトもあり

(取材メモ)
04年にデビューし、今では岩美町のご当地カレーとして全国的にも知られる逸品だ。県内のリピーターも多く、イカリングにコリコリとした食感のくちばしフライもルウとベストマッチ。「イカスミは肝臓にいいということで、飲んだ翌日に食べられる方も多いですよ」(責任者・川口江美子さん)。実はイカスミソフトも「二日酔いに最高」とか。店舗では目の前の日本海であがった新鮮な魚介類も楽しめる。
住:岩美郡岩美町大谷2182
営:11:00~14:00 ※ソフトは1700まで
休:年末年始
0857-73-1212
●遊覧船、食事はこちらでチェック→http://www.yourun1000.com/

その他の情報はこちら
遊覧後の一息はこちらで『あじろや』



(メモ)★山陰海岸の名所、花崗岩の離れ岩でトンネルのように穴が貫通した洞門「千貫松島」を表現した「千貫松カレー」(650円)も登場。ルウとライスで見事に絶景を再現。こちらもぜひ一度。


2012年8月8日水曜日

第3回「チャレンジ! 鳥取カレー挑戦記」その2


大盛りをはるかに超える

「レストランべるしい スペシャルカツカレー大」




 大盛りの中でも、カレーはルウ・ご飯という“役割が明確な”組み合わせもあり、メジャーな存在といえる。しかしこの逸品は違った。
マスターが持ってきたそのカレーに、K氏(20代だが)は声を失い、40代のM氏曰く「一生無理!」と意気消沈。ただ今回は完食が目的ゆえ2人で挑むことにした。少し安堵の表情になったK氏だが、M氏は「ホントに食べるんですよね」とまだ半ばあきらめ状態。それでもカレーの香りは最強(魔物?)、2人は巨大な山脈に挑んだのだ!




特別に動画“増し”でお届け
スペシャルカツカレー大


ライス2キロ、ルウ1キロ、ポークカツは2枚重ね、それがスペシャルカツカレー“大”の正体だ。その誕生はまずライスを盛る!盛る!!盛る!!!盛る盛る!!!! そしてルウを並々注ぎカツをガツンと2つ!! ちなみに器は専用サイズ、量は“並”の4倍サイズだ。ま、2人だ、“いってもらわん”と困りますッ。




ライスによく合うマイルド味が、食べても減らぬライス


いただきますッ! 「マイルドで食べやすい。これはいけますね」とK氏は笑顔をのぞかせながらハイペースで進んでいく。しかしその楽しい時間は“5分”で急変する。「米が、米が減らん!」「掘っても掘っても出てくる!」。そして危機も訪れる。「ルウがない…!」、普通のカレーと同じペースでルウを食してしまったようなのだ。




大人2名、20分間カレー三昧

ようやく見えた器の“底”


20分経過、するとようやく底が見えてきたではないか。一見すると“あとひと口”に見える。が、ライスが2キロ入る器は底が見えてから結構“ある”のだ。しかしここで2人は付け合わせの福心漬(これも大盛りだ)を投入、「アクセントになって美味!」とラストスパート! 果たして器から全てが“消えた”のか…。




最後に訪れる“感慨”
本気で食べる人のための逸品



“感慨にふける”のとは2人のことを言うのだろう。食後、しばし器を見つめながら次のように語ってくれた。「生半可な気持ちで食べないように」(M氏)、「ルウの配分を間違えないようにしましょう」(K氏)。べるしいの「スペシャルカツカレー大」、それは“本気”で食べねばらない逸品であることは間違いない。






「スペシャルカツカレー大」(1200円)/レストランべるしい(鳥取市)

●取材メモ
十種類のスパイスをブレンドしたカレーはライスにトロ~リと絡む。最初は甘口も、食べるうちにジワジワとスパイスが効いてくる。それゆえ食が進むのだ。デビューは30年以上前。「(当時)高校生が“20円分大盛りにして”と言われて、20年じゃかわいそうでガッツリ大盛りにしたら、それが広まってこのカタチになりました」(店主・谷口昌さん)。優しさが生んだ大盛り、毎年帰省のたびに食す人の気持ちも納得ナリ。
住:鳥取市緑が丘1-11-11
営:11:00~21:30(OS)
休:第3水曜
0857-27-5436


(メモ)★逸品への思いを聞いたところ「値上げをしないようにお出しすることですね」。店名「べるしい」の意味は“食べる美味しい”。きっとたくさん食べることは“喜び”と実感するはずだ。ちなみに“大”はオムライスやスパゲッティなどもラインアップ。取り分けでもOKだが、(いちおう)基本は“1名”。完食すれば夢に出る!?


2012年7月27日金曜日

第3回「チャレンジ! 鳥取カレー挑戦記」その1


日本一カレー好きな鳥取市民に愛される

「鳥取カレー」の個性を“超実体験”する!



 日本の夏といえば、やはりカレー! 実は鳥取市は総務省家計調査の一世帯あたりのカレールウ消費量で1位※に輝いたことのあるカレー好きなマチ。市内には喫茶店から食堂、さらには居酒屋にまで“オリジナル&手づくりのカレー”が数多く存在し、2005年には市民団体「鳥取カレー倶楽部」も発足し毎月0(レー)の付く日を「鳥取カレーの日」に制定するなど、カレーで地域をPRする活動もさかんである。
 ちなみに鳥取カレーとは先の市民団体「鳥取カレー倶楽部」の登録商標であり、その定義とは
 ●鳥取産の素材を使い手づくりしたカレー
であるという。しかし専門店ならいざ知らず、食堂や喫茶店で“手づくり”となると、本気度は相当高いといえるだろう。 どこまで華麗なる味なのか、早速いただてみよう!
 
※平成17‐19年平均、平成21‐23年は2位。
 


鳥取カレーの玄関口「喫茶ベニ屋・チキンカツカレー」






美味しいカレーは結構ある、人に薦めたいカレーもしかり。ただ“どうしても食べたい”と衝動をかき立てるカレーといえばここだ。鳥取人にカレーと聞けば真っ先に出てくるのがこちら「喫茶ベニ屋」のカレーである。
半世紀以上続くルウは徹頭徹尾オリジナル追求し、独特の色と密度(といいたい)を誇るもの。鳥取カレーをこよなく愛する、地元で話題の戦隊「カレーンジャー」とともに、その“ヤミツキ度”に迫った!







鳥取市の注目戦隊が案内

鳥取人太鼓判“カレー”


あのマツコデラックスの深夜番組にも(VTRで)出演した、五色の衣装をまとった鳥取市を代表するキャラ・カレーンジャー。目指す「ベニ屋」は、鳥取市中心市街地・若桜街道沿いにある。「鳥取のカレーといえば、まずココだがな、ベニ屋のカレー!」と即答。ちなみにリーダーはブルーなのだ。







まちの喫茶店の“看板”

それは「チキンカツカレー」

鳥取人が半世紀にわたり愛し続ける空間は、見事なまでに「まちの喫茶店」。カレーンジャーが席を取ったのは奥。そこでオーダーしたのは30年ほど前に誕生した「チキンカツカレー」。2005年から「鳥取カレー」のひとつとして紹介されたことをきっかけに、今やベニ屋の“看板”となった逸品だ。






甘く辛く!旨いッ!!

「間違いない」味


トンコツを丸一日煮込み、小麦粉じっくり炒めスパイス&ビーフも入れてじっくり煮込んで寝かすことを繰り返し“10日間”かけて完成するカレー。「創業(昭和23年)の時は(インスタントカレーや固形ルウなど)何もないところから作りましたが、今でも手づくり。だから世界にここしかない味」(店主・平田瑩壹さん)。






カツ・ルウ・ライス

3つの味が大主張する!


ベニ屋のチキンカツカレーはカツが“絶妙”なのである。ササミを使い叩いて伸ばしてサクッと食べやすい、その厚さが絶妙だ。ちなみにカツは“ルウの上”にのるのがベニ屋流。一見“カツライス”にように見えるが、これは「カツを活かすため」(店主)という考えから。特製パン粉でサクッとしたカツのファン多し!

(メモ)★特製パン粉は「目が細かく油の入りが少ない」、あるサイズのものを使用。先の平なカツと併せて「サっと食べられていい」と、昼の忙しい時間に食事する人にも配慮されたものなのだ。





カレーンジャーが語る“鳥取カレー”の魅力


ベニ屋のカレーを時系列に言うとこうなる。~ひと口目はほのかに甘く、ひと口ごとにジワジワと辛みが広がり、合間にカツがサクサク、そして気がつけば完食~。ただこれは「鳥取カレー」の第一歩なのである。「華麗なるカレー多くがあるのが“鳥取カレー”の世界。毎月0(レー)の付く日は鳥取でカレーを食べよう」(カレーンジャー)





「チキンカツカレー」(750円)/喫茶ベニ屋(鳥取市)


●取材メモ
デビューから約30年、この味を求めて毎日通う人、帰省のたびに訪れる人、さらには「40年ぶり、30年ぶりに訪れる人もおられますね」(店主・平田瑩壹さん)という“記憶の逸品“。鳥取カレーの名が広まるにつれ全国から訪れる人も増えたが、鳥取の夏まつり「しゃんしゃん祭り」の日には”新旧“多くの客人がひっきりなしに訪れる。ちなみに持ち帰りOK(ルウのみも可)。カレーと並ぶ名物はココア味の「インド氷」もぜひ。
住:鳥取市末広温泉町151
営:8:00~19:00
休:水曜
0857-22-2874

その他の情報はこちら
老舗カレー屋のかき氷「喫茶 ベニ屋」





(メモ)★店主・平田さんに「鳥取人のカレー好きな理由」を尋ねると「海・山の幸が豊富に揃い、それがまたカレーに合いますからね」。豊富な食材があることは“カレー好き”になる素地を作るのかもしれない。